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肥料の色々な要素

肥料にはいろいろな要素があり植物の生育には必要不可欠です。

中でも必要な要素が9つあり、よく聞く「肥料の三要素」もこのうちに入ります。

以前にも簡単には紹介していますが今回はもう少し詳しく説明していきたいと思います。

以前紹介した記事↓

これで解決! 今さら聞けない肥料の話 基本編

 

多量要素

(1)窒素(N)
作物の生育と収量に大きくかかわる養分の一つで、茎葉を伸ばし、葉色を濃くする。「葉肥(はごえ)」とも言われ、植物のたんぱく質・アミノ酸・葉緑素など養分の吸収を盛んにしてくれる。
また、過剰に与えすぎると窒素過剰になり軟弱になり病害虫にやられやすくなるのでやりすぎには注意が必要。

(2)リン酸(P)
おもに開花や実に関係している要素。
植物の生長や分けつ、花を咲かせたり、実をつきやすくする。「花肥」や「実肥」と呼ばれています

(3)カリウム(K)
根の発育に関わる要素。
根に吸収されることにより根や茎を強くし、花や実を促進させる。
「根肥」と言われています。多くは必要ないですが、作物を育てるうえでは必要です。

 

この3つが「肥料の三要素」と言われています。
肥料の袋に大きく書かれているのもこの要素になります。
その他の要素も見ていきましょう。

 


(4)カルシウム(Ca)

三要素に次いで重要な要素の1つです。
植物の分裂組織や根の発育に必要な成分で根の伸長を促したり細胞との結びつきを良くする働きがある。
畑にまく石灰などに含まれている肥料成分。ペクチンという多糖類と結合し、細胞膜を丈夫にすることにより病害虫に対する抵抗性を高める。
そのほか植物体内でできる老廃物を中和したり土壌酸度の調整にも役立ちます。

(5)マグネシウム(Mg)
葉緑素の成分で肥料では「苦土」と言われている。
植物の体内の活性化を促進し、リン酸吸収を良くする。

(6)イオウ(S)
意外と聞かないが必要不可欠な成分。タンパク質やアミノ酸、ビタミンなどつくる重要な要素。不足すると作物が軟弱になりやすく病気にもかかりやすくなる。
日本の土壌では一般的に天然のイオウが多いとされ施肥をしなくてもいいとされていたが、高度化成の多用でイオウ不足になってきている。

その他、空気や水などから炭素(C)・水素(H)・酸素(O)などを含む要素がありこれらの9つの要素を多要素と言う。

 

 

微量要素

基本的に土壌中の天然ミネラル成分が供給源となってそんなに必要とされてはいないが、植物の生育の中で葉緑体や細胞に必要だったりその要素が植物の体内で欠乏すると生育に支障をきたしたりと作物には欠かせない要素ではある。

(1)鉄(Fe)
葉緑素(光合成)に必要。主に葉緑素を作るのに必要。鉄は基本的に土壌に大量に含有。アルカリ化で不可給に。
欠乏すると葉が黄色や白くなる。

(2)マンガン(Mn)
同じく葉緑素(光合成)に必要。呼吸酵素やたんぱく質を作る酵素の構成要素。
葉緑素やビタミンの合成に効果がある。土壌のアルカリ化で不可給に。酸性だと過剰障害をおこす。
欠乏すると葉が黄色や茶色の斑点ができる。

(3)亜鉛(Zn)
葉緑素の形成や植物生長ホルモンの調節や生体内酵素の活性化や細胞分裂に不可欠。新しい葉を作るのに必要な要素。

(4)銅(Cu)
葉緑体中の酵素たんぱく質に多く含まれ、光合成と呼吸に重要な働きをする。欠乏すると新葉の黄化・生育停止などが発生する。

(5)塩素(Cl)
光合成に必要な要素。繊維質が多くなる作用があり病害抵抗性を高める働きがあると言われている。
欠乏すると葉の先端から枯れる

(6)モリブデン(Mo)
窒素のタンパク質同化に必要。硝酸還元酵素として吸収した窒素をアンモニアに変えアミノ酸へと合成。
欠乏すると葉が黄色に斑点がでて変形する。

(7)ニッケル(Ni)
尿素の分解酵素(ウレアーゼ)の構成成分

(8)ホウ素(B)
新芽や根の生育を促進するのに必要。細胞分裂や受粉にも大きく関わる。
欠乏すると新芽や根の生育が悪くなる。

(9)ケイ酸(Si)
葉や茎を強くする。葉肉を厚くする。
病害虫や乾燥に対する抵抗力を高める。
光合成の効率を上げ、生育の促進、品質の向上。
主に、水稲などの根の活性や倒伏軽減、食味向上などに使われることが多かったが、
近年では畑作にも多く使われるようになった。